ryu.です。
今回は理系の苦手要員である国語のうち、古文について書いていこうと思います。特に古文単語の覚え方について自分なりのやり方や覚える際に用いていたコツなどについて紹介がてら書いていく予定です。
古文単語帳の使い方、勉強の仕方
まずはここから説明していきましょう。基本的に古文に限らず国語の勉強は、学校の全体のカリキュラムにも当然依るものの、早いうちにやっておくことをお勧めします。その方が後から入ってくる理科に注力しやすくなりますし、一度基礎が組み上がっていれば後は適宜メンテナンスをしていくので良いからです。自分は高一の段階で国語についてはなるべく基礎からある程度の記述までは進めていました。
そして、語学は語彙力が勝負と言われる通り、古文を始める段階から古文単語を意識的に勉強していくのが通例だと思いますが、いかんせんそれを覚えるのに苦労することが多いことでしょう。いっそのこと古文単語については、英単語と同じように取り組んでもらうのが最も良いかなと自分は考えています。中学の時の古文とは違って、ここからの古文は暗記がメインと言われるほど現代語とは性質が違います。そこで自分が(古文、英語など問わず)やっていたのは一度まとまった時間を使うなどしてその単語について理解を深めるようにし、後は隙間時間などを通して何回も反復して頭に定着させていく、という流れです。詳しいことについては後々書きますが。
そこで自分のお勧めの参考書について紹介しますが、『頻出古文単語400』というz会出版の単語帳が自分は使いやすかったです。というのも、先ほど述べた単語ごとの背景や全体イメージなどが細かく載っているため、一つの単語に対して理解が深まりやすいというのがありますし、単語数も抑えるべき意味の情報量も非常に多いので、これひとつやっておくのでかなり知識量は増えると思います。国語編の参考書紹介でも取り上げましたが、個人的にかなりお勧めです。urlは下に載せておきますね。
古文単語を覚える上で意識しておきたいこと(単語の種類別)
では本題ですが、古文単語をその性質ごとに分けて考えると、大きく3つに分けられるでしょう。
まずは古今同義語。今も昔も意味が大きく変化しないものです。これに関しては今とほぼ一緒なのですからそのまま覚えてくれれば問題ないでしょう。
続いて、古文特有語。これは今や使われなくなった単語たちです。「かんだちめ/上達部(三位以上の貴族のこと)」「ぢもく/除目(官位任命式)」「このかみ(兄姉、年長者など)」等が挙げられます。そしてこうした単語に関しては当時の生活様式や考えによく関連しているものが多く、我々とは完全に疎遠なものであることでしょう。現代語で使われていないんだから当然なんですけどね(笑)。すなわちそうした単語を覚える際には当時の生活にも視点を当てることで意味をよりしっかりと理解できますし、実際の文章で出てきたときにも流れや背景を掴みやすいです。こうした単語はピックアップして取り組んでおきましょう。
そして最後、一番苦手の原因を作りやすい古今異義語。今のものと形だけ同じように見せておいて意味は結構違ったり特有の意味が加わっていたりする捻くれ者。それでいて意味も多様であることで定着しにくさに拍車をかけています。しかも数が多いし多分これがメイン。
これに関しては、まずはざっくりとその単語のイメージや総括的な雰囲気を掴んでおくのが良いと思います。例えば「すまう」という単語がありますが、これは根本としては「抗う、対抗して何かをする」というのが根幹にあります(自分は「相撲(すもう=すまふ)」と結びつけて戦うイメージから持っていっていましたが)。そこから「抵抗する、争う」「(指示されたことに抵抗する→)辞退する、断る」という意味へ派生していった、と覚えました。もちろんその詳しい意味自体は各々覚えないといけないのですが、こうした「根幹から派生」を体得しているだけで定着しやすくなるのは事実だと思います。
また、それ以外のやり口として、その単語に当てられた漢字に注目するというのも大きいです。単語の音では雰囲気が掴めなくても、漢字には如実にその単語の色が出ます。例えば「しる」という単語には「知る」「領る/治る」「痴る」の3パターンの漢字があり、それぞれに「分かる/知り合う/世話する」「治める/領有する」「惚けてわからなくなる」と言ったそれぞれに結びついた意味がついてきています。他にも、「ねんごろなり→「懇親会」の懇の字」「あながちなり→「強引」の強の字」などがあります。こうしたことに着目してみるのも良いでしょう。
あるいは、英語の品詞分解(例:ex(外へ)+clude(閉める、閉め出す)→除外する、のような)にあたるものをしてみるのも良いでしょう。部分部分に分けてみることでも意味を理解しやすくなります。「あれかにもあらず→あれ(我)+か(なのか)+にもあらず(でもない)→茫然自失の状態」「みぐしをおろす→御髪(髪の毛)をおろす(剃る、断ち落とす)→尼や僧になって出家をする(主に貴人が愛人や恩師の死を悲しんで行うケースが多い)」などでしょうか。
また、古文特有語の時と同じように、こちらも時代の変遷とともに意味が付加されていった場合が多いですので、当時の時代背景などに着目するのも有効になるでしょう。また、これとは別に古文の常識として、「死ぬ」「出家」系など、時代に特有の文化に関して同じ意味のものが多く存在する単語はまとめてどこかのタイミングでさらっておくことを推奨します。出題頻度も高い上にこれを知っているだけで周りとかなり差がつきます。
以上、ここまでが主な手法になりますかね。先に自分が言った「まとまった時間で理解を深める」のはここの段階のことです。他にもいろいろあることでしょうし、ここでの分け方や覚える工夫なぞ自分が勝手に気付いたり利用したりした一手法に過ぎません。各々独自の方法で覚えていって貰えばいいかなと思いますよ。
まとめ
ここまで古文単語を覚える上で自分が心がけていたことや注意していたことなどを書いていきました。いずれにせよ、単語に対して好奇心に従って追求していくことが肝心なんだと思います。どの科目でも言えますけどね。決して「理系だから」で古文のことを疎遠にして欲しくないなと自分は思っています。
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