ryu.です。
いよいよ今回で参考書紹介についてはラストになります、国語編です。
正直な話、国語については古典や単語帳の類がメインになるかなと思います。というのも、現代文の読解に関しては自分は塾の先生に頼っていた部分が大きいですし、そうした人たちの力を借りるのが一番かなと感じているからです。そして、私自身が理系である以上、文系の人たちにも有益かは分かりませんが、そこについてはご了承ください。
なお今回は参考書の分け方がレベルごとではなく分野ごとになっているので、参考書ルートは特に書きませんが、上から順番にやってもらえばいいと思います。
もちろん参考書もきっちり紹介していきますので、どうぞ最後までお付き合いください。それではいきましょう!
※6/14 参考書使用時期について追記+やっていない参考書については別に記事にします
現代文 編
開幕にメインは古典とかいっておいてまずは現代文。
現代文についてはまず単語や各テーマについての背景知識を詰め込みつつ読解力を鍛え、そうして回答の作り方などを身につけていくのがお決まりの流れでしょうし、それで構わないと思いますよ。
1, z会 現代文キーワード読解
【使用時期】高1夏〜高3受験期(頻度は徐々に薄)
現代文の文章は高校に入ると、中学校の時と比べて難易度が急増し、より分野も幅広くなってきます。そこで、そういった文章に挑んでいく上では、各文章の基礎的な知識や用語をある程度知っておくことで文章の正確な理解につなげていくことができます。
そのために自分はこれを利用していました。用語の解説もとても丁寧で、要所要所に図やコラムが挿入されているので抽象的な概念であっても分かりやすくなっています。加えてそれぞれの相関や各分野の体系知識もまとめられているので、読み物としても非常に有用です。
見た目が堅苦しいわりに情報はとても重要で幅広く(小説頻出語も収録)、受験勉強の段階のみならず、広く一般教養を身に付ける上でもやっておくのが良いと思います。
- 作者:Z会出版編集部
- 発売日: 2015/07/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
2, 生きる現代文キーワード
【使用時期】高1夏〜高3春(頻度は徐々に薄)
こちらも現代文のキーワード集となっています。
この参考書の特徴は何といっても単語数の多さにあります。各分野における重要な概念が細かい部分まで説明が及んでおり、単語の総数は約1,000にも上ります。それでありながら非常にコンパクトかつ分かりやすい(時にはユーモアを交えている)ため、本が苦手な人にも読んでいる時の抵抗は先ほどのものほど感じないでしょう。
ただ、分かりやすさに特化している分、内容の深さについては少し気になります。その上、小説頻出語に500単語が割かれているのですが、こちらに至っては完全に一個一個の解説がほぼゼロの状態なので、かなり人を選ぶ参考書だと思います。
- 作者:霜 栄
- 発売日: 2020/03/02
- メディア: 単行本
3, 現代文読解力の開発講座
【使用時期】高1夏〜秋終わり
これは現代文の問題集であり、かつ読解能力の向上のためのイロハを身につけられる参考書になっています。
現代文の文章を読む中で多いのが、文章を読み進めていくうちにだんだん内容の理解度が薄れていってしまう、というのがあると思います。この参考書はその根本的な読解のやり方に重点を置いて解説がたいへん細かくなされています。問題そのものも上質でありながら一つ一つの文章がポイント立てて徐々に切り崩して説明され、現代文が得意でなくても理解に至ることが十分できると思います。
- 作者:霜 栄
- 発売日: 2011/12/01
- メディア: 単行本
4, 入試現代文へのアクセス
【使用時期】発展編:高1秋〜冬/完成編:高1冬〜高2夏
個人的に良質な現代文参考書で、レベルによって基本編・発展編・完成編の三部作になっています。問題の質もさることながら、解説も読解法・解答法の2つに渡って詳しくなされているので、この3冊を用いることで着実に読解力のレベルアップを図ることができます。また、現代文の文章や問題に取り組む上で体系的にどのものにも重要になってくるコツやテクニックがまとめられているのもいいポイントです。
また、問題のテーマに応じて関連するキーワードの詳説もなされているので、より理解が深まります。現代文の文章のテーマには頻出するものの傾向が存在する(と思っている)ので、次に出てきたテーマにもつながるという点で読んでおくといいでしょう。
それぞれのレベルとしては基本編は現代文が苦手な人、発展編は現代文の勉強を進めていきたい人、応用編は志望校のレベルまで読解力や解答力を高めていきたい人向けですね。そこまで苦手でなければ発展編から取り組むので問題ないと思います。
- 作者:荒川 久志
- 発売日: 2013/07/01
- メディア: 単行本
- 作者:荒川 久志
- 発売日: 2013/09/01
- メディア: 単行本
- 作者:荒川 久志
- 発売日: 2013/11/01
- メディア: 単行本
ここからは主に記述系の対策をメインとして取り組む用の参考書になってきます。いずれの参考書もレベルがかなり高く、自分以外に答案の添削をしてもらえる人を確保してから取り組むと良いでしょう。また、理系の人はここ以降を取り組む際には他教科の完成度とも相談して取り組みましょう。
5, 得点奪取 現代文
【使用時期】高2春〜高3春
現代文の記述をよりハイレベルなところまで持っていくのであれば、これをお勧めします。正直これ一冊くらいまでやっておけば後の参考書は理系であれば必要ないです。(現に俺も多少オーバーワークだった)
現代文の記述問題の中でどこに着目するべきかが、パターン化されて例題ごとに説明されているのを筆頭に、その後にはそれを活かせるような問題が話題別に計10題程度載っています。何の問題も難易度こそ高いですが、記述の回答例の質と持っていきやすさのバランスがいい感じに保たれていて、一人で取り組むのでもやりやすいと思います。(添削は人にしてもらう方が良)
- 作者:天羽 康隆
- 発売日: 2010/09/01
- メディア: 単行本
6, z会 記述編 現代文のトレーニング
【使用時期】高3期(頻度は激稀)
記述向け2冊目はこちらになります。こちらは得点奪取より難易度もかなり高いため、相当のレベルを目指す人くらいしか必要ないですし、まずそれなりの実力がないと食いつけません。(自分は一度これを諦めたことがある)
ですが、嫌というほど解説は丁寧であり、文章自体は興味深いものが多いのも事実(記述式にしては珍しく小説も一定数収録されている)なので、根気の続きそうな人はやってみてはどうでしょうか。
- 作者:草土力
- 発売日: 2005/03/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
なお、z会の現代文トレーニングシリーズの中では、下にあげておく入門編が開発講座の枠としても有用であるので、そちらを用いるのも良いのではないでしょうか。
- 作者:堀木博禮
- 発売日: 2004/03/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
7, 現代文 標準問題精講
【使用時期】高3期(頻度は激稀)
最後に、標準問題精講シリーズから一冊紹介します。
現代文の記述向けの中でも問題数、文章の解説がかなり豊富な1冊になっています。ジャンルも幅広い上に、その文章の解説と背景知識に多くの分量が割かれているのが特徴です。
そしてやはりこのシリーズということもあり、文章や問題の難易度が高いのも特徴です。ただ、その解答については少々難癖をつけたくなるような部分も多いので、そこは頭の片隅においておくといいかもしれませんが基本的に大丈夫です。
- 作者:神田 邦彦
- 発売日: 2015/07/22
- メディア: 単行本
古文 編
続いて古文編になります。
古文についてはまず基礎となる単語と文法をまずインプットしてから後、読解問題を通して主語の把握や敬語の使い方、古文常識に関しての知識を得ていくような流れになると思います。
それぞれの段階において必要な参考書をいろいろ紹介していこうと思いますので、どうぞ。
8, 出る順に学ぶ 頻出古文単語400
【使用時期】高1春〜高3受験期
古文単語帳の中では一番オススメです。これを完璧にしておけばとりあえずなんとかなります。
一つ一つの単語の網羅性が高いのはもちろんですが、この単語帳の最大の特徴として、その説明が細かく覚えやすくなっている点です。古文単語には相反する意味や一見関連性の無い意味が同じ単語に含まれている場合が多いのですが、その成り立ちや根本イメージが解説されているため非常に理解しやすいです。また、見開きページ毎に記載されている古文常識の欄も有用です。
ただ古文特有語(ぢもく/そのかみ など)や派生語の強調が薄かったりと、きちんとページの細部まで目を向けないと不十分になる可能性があり、単語帳の使い方としてはかなり工夫しないといけないかなと思います。
- 作者:仲光雄
- 発売日: 2016/10/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
9, マドンナ 古文単語 230
【使用時期】高1春〜夏(頻度は稀)
同じく古文の単語帳ですが、こちらはイラスト等を利用して分かりやすさや覚えやすさに主眼を置いています。読んでいて面白いですし、その中でも単語の定着につながります。裏についている単語カードも十分に活用可能だと思います。
ただこちらの参考書はその分、語呂を多用しているため人を選ぶでしょう。また、単語数も少ない上に、一個一個の詳しさに関しても上のz会の単語帳の方が頭1つ2つ優れていると言えるので、語彙の十分な理解やその追及を考えている人にとっては物足りなく感じてしまうと思いますね。そうでなくても、出題される大学のレベルがかなり高いようならこれは不十分であるような気がしますが。
マドンナ古文単語230 パワーアップ版 (大学受験超基礎シリーズ)
- 作者:荻野文子
- 発売日: 2013/02/26
- メディア: 単行本
10, 基礎から学べる入試古典文法ー代々木ゼミ方式
【使用時期】高1春〜高1夏
写真はありませんでした。
自分は基礎から古文文法をこの参考書で学習していました。基礎を獲得するには十分です。
一つ一つの文法事項がきちんと説明や基礎事項が満遍なく載っており、それぞれについて細かく文法問題が載っているのであらかたの基礎はほぼ習得可能と言ってもいいでしょう。
- 作者:望月 光
- 発売日: 2003/03/01
- メディア: 単行本
11, 古文文法問題演習 基本テーマ30
【使用時期】高1夏〜高1冬
一方でこちらは先程のものよりは難易度が高く、少し学習してきた人向けです。
基本的にテーマとしては同じような感じですが、文法問題の難易度はそこそこ高いので多少オーバーワーク気味な気もしますが、難易度の高い文章が出る大学が志望の人はぜひやっておくといいと思います。
文法事項のまとめも非常にきっちりしているので、文法の演習としてなかなか良い問題集だと思います。
- 発売日: 2002/06/01
- メディア: 単行本
12, はじめの一歩 古文読解問題集
【使用時期】高1秋〜高2秋(頻度は少)
いよいよここまで来てやっと読解問題の演習です。この段階では主語の判別や敬語の使用法に関してをメインに意識していくといいでしょう。
そのために自分はこの問題集を用いていました。問題集が多く、それぞれの問題に対して意識しておくべき事項が設定されているので、全体でかなり多くの古文の読み方を身につけられます。また、要所要所で古文常識の解説も挟まっているのも特徴です。
さらに、解説の丁寧さも非常に特徴的なので、独学でやるにおいてもかなり有用だと思います。
- 作者:関谷 浩
- 発売日: 2015/07/01
- メディア: 単行本
なお、この問題集の難易度は少々高い可能性があるので、学校で使っていたこれを用いるのもありだと思います。非常に良書です。
- 作者:仲 光雄
- 発売日: 2006/03/10
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
13, 得点奪取 古文
【使用時期】高3期(頻度は少)
上で紹介した得点奪取の古文バージョンになります。
こちらも古文の記述に特化した問題集であり、回答の書き方やジャンル別の問題がまとめられているのが良ポイントです。古文の記述においては現代語訳において適切な言葉を選ぶことも大事になってきますが、実際の答案の添削も併せて詳しくポイントが記載されています。
その他基本的に5.で解説した内容とほぼ一緒になるので割愛させていただきます。
- 発売日: 2004/04/01
- メディア: 単行本
14, 古文解釈の方法
【使用時期】高2夏〜高3受験期(徐々に頻度薄)
最後に、古文読解における具体的な読み方を解説した参考書を紹介します。これは問題集ではなく、読み物として用いるためのものです。
文法的な理論や根本的な原理から、主語の切り替えや敬語などの読むヒントを解説してあります。要所要所に練習問題が挟まっているのもあって、自分で古文を鍛えていくことのできる参考書だと思います。
ただ、その分難易度はとても高いです。ある程度読解の基礎が固まってからでないと難易度や分量のために挫折してしまう可能性が十分に高いです。自分が購入した時に参考にしたサイトだと「偏差値60〜70程度目安」と紹介されていましたが、その目安で妥当だと思いますよ。
漢文 編
古文と同じように漢文も「単語と文法→読解」という流れでやっていくのがいいと思います。漢文は古文より覚えておくポイントが少ないので、比重は少なめでいいかもしれませんん。そのため古文よりは紹介するものが少なくなってしまいますがご了承ください。
15, z会 漢文 句形とキーワード
【使用時期】高1春〜高3受験期
漢文においては句型をしっかり覚えることと、出てくる漢字の意味をしっかりと把握して読み進めることが大事です。その二つを身につける上でこれを主に用いていました。
全体としては句形編・キーワード編(漢文用字編)・漢文常識編の3部構成になっていますが、いずれの章も非常に重要なのでぜひやっておくことをお勧めします。特にキーワード編については、想像以上に多くの漢字の意味や読み下しかたが載っており、難しい問題を解く上で必要な意味の捉え方が身につくことでしょう。
また、漢文の文章に関してはテンプレートの流れというのがあらかた決まっています。それをまとめているのもこの参考書の特徴です。その上で頻出の単語も含めて詳しく解説されているのも非常に有用です。
- 作者:原 安宏
- 発売日: 2008/11/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
16, 漢文 ヤマのヤマ
【使用時期】高1春〜秋
一方こちらは句形にフォーカスした参考書になっています。
漢文においてよく問題としてピックアップされる部分においては見慣れないような文の形を持っているものが多いですが、それを一つ一つ丁寧に取り上げてあり、かつ解説と演習問題が豊富に載っているので、漢文の句形学習には十分有用になることでしょう。
出てくる句形は66と多めですが、それら全てが抑えておくべき重要事項になるので、この文法書に限らずしっかりと取り組んでいきましょう。
- 作者:三羽邦美
- 発売日: 2014/03/11
- メディア: 単行本
17, 漢文道場
【使用時期】高1秋〜高2夏
続いてこちらは漢文の読解を鍛える上で有用な参考書です。主に文法編と読解編(鍛錬・実戦の二部作)に分かれているのですが、問題数や文章量が多く、それぞれの質やバリエーションも良いのでとても有用です。
また、知識が必要な問題もあるのですが(四字熟語や諺など)、全体としては非常に素晴らしい問題が多いので、読解のレベルアップ書としてやっておくと良いでしょう。
- 作者:土屋裕
- 発売日: 1993/09/01
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
18, 得点奪取 漢文
【使用時期】高3期(頻度は少)
3回目の登場、得点奪取。基本的に他と変わらない評価になるので、こちらも省略させていただきます。3冊とも記述対策に役立つことでしょう。
- 発売日: 2004/04/01
- メディア: 単行本
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