受験体験記

俺の受験期はいかがなものか 7-1.本命1日目編

ryu.です。
いよいよ今年の受験も大詰めとなり、あとちょうど1週間後に国公立二次試験が控えているという状況になってきました。おそらく受験生の皆さんは様々な感情が渦巻いていることでしょうし、来年以降受験することになる人も残りの年数が減る節目の日ということでかなり多くの人にとって多くの意味を持った日になることかと思います。
今回は受験期の最終編ということで、東大二次試験の3日間について書いていこうと思います。一年前の合格後から書く書くと言っておいて、ここまで遅くなってしまって申し訳ありません…!まさか受験の体験記を書くのが丸々一年後になるとは当時の自分は想像すらしていなかったと思います…。

目次 / CONTENTS
  1. 2/24 前日入り
  2. 2/25 東大二次試験一日目
      1. 1教科目:国語
      2. 昼休憩
      3. 2教科目:数学

前日入り

来る2/24、この日は慶應の時と同じように予約してあったホテルに移動し、受験場所の確認をした後に最後の勉強をするといった流れで一日を過ごしました。基本的には慶應の時とあまり変わりありません。センター試験が終わって1ヶ月ほどは学校の友達に悪態を吐きそうな勢いの日もあったりとなかなか精神的に荒んだ日常になっていましたが、この日までくると最早そこそこ落ち着いていましたね。以前何かで話した気もしますが、後々になって友達に当時の自分らの様子を聞いてみたら「人の感情を保ってるか怪しそうなレベル」とかそんな感じで形容されたのを覚えていますね、多少なり一緒に生活することのあった空間でその態度でマジで申し訳ない…。
午後2時くらいに東大本郷キャンパスまで到着してちょっとした確認をすませ、その1時間後くらいにホテルでチェックインを済ませました。ちなみに取ったホテルは「ホテルメトロポリタンエドモント」というところです。東京ドームホテル等のガチ主流ではないとは思いますが(違ったらすいません!)、結構東大を受験するであろう人たちがホテルのロビーに溢れていたのはかなり印象ありますね。その後は最後の調整のために勉強に入ったのですが、この日の勉強に関しては国語を一年分解き直して感覚を確認して数学は『入試数学の掌握』をひたすら解くことで頭をメンテナンスするといった感じでした。後述しますが、当時は数学のミスにかなり慎重になっていたので本番で実力通りの力を出せるかどうかかなり心配でした。

それ以外の生活については基本的にいつも通りになんとなく過ごしていましたが、やはりどうしても寝る時間についてはどうしようもないもので。この日は翌日の3時くらいまで眠りにつくことができなかったです。緊張して眠れないというのとはまた違った感じなのですがね…。まあ翌日の朝はこういう時はスパッと起きれるのでありがたいのですが。

2/25 本番一日目

そしていよいよ当日。着なれた制服に身を包んで身支度を済ませ、忘れ物を最後までチェックしいざ本郷へ。親の送迎で正門のちょっと離れたところから一人で歩いて行きましたが、まあすごい人の量でしたね。知り合いに会えなくて寂しかった。受験者もそうですが応援する人から立ち見をする人など、様々です。やはりこの界隈の人にとって一大イベント的な感じなのでしょうね。
さて時間になって正門から入り、自分は理三受験なのですぐ右手にある法学政治学系総合教育棟の方に進んでいきます。自分たちの年は受験場所が変わったみたいな話も聞きましたが、これに関しては今年も同じ感じなのでしょうか。

正直、緊張みたいなものはあまりしていなかった気がします。やれるだけやってこよう、それだけでした。今日の作戦は「とにかく事故をしないこと」。国語で安定した点数をとり、得意の数学で80点は稼いでこようと考えていましたね。前日に数学をやり込んだ成果が出れば良いのだが…、なんてことを考えながらいざ試験会場へ。

国語 9:30 〜 11:10 (100min.)

そして会場に入り最初の科目の国語を解き始めていきます。申し訳程度の「尾張」のルビの訂正が入っ(たのを覚えている人がいるかは分かりませんが、それに影響され)て試験自体の緊張もあり調子が狂いそうになりかけましたが平常心でカバーしつつ、パッと見て目に留まった現代文の文章の1文目に興味がかなり湧いたのは今でも鮮明に覚えています。

学校教育を媒介に階層構造が再生される事実が、日本では注目されてこなかった。

-小坂井敏晶「『神の亡霊』6 近代の原罪」より抜粋

当時はかなりの衝撃でしたが、もちろんそこで普段から決めていた流れを変える訳にもいかず、一度スルーして古文と漢文を解きに行きます。
そして東大受験にもセンターの時に書いたようなメモを作ってあり、事前にチェックしてありました。古文の問題を読み進めつつその内容を咀嚼し直しながら読んでいきます。

– 古文・漢文 – 

  • 動詞に相当する主語の分析の徹底。J3H(注釈:塾の国語の授業)で培ったメソッドで確実に押さえていこう。
  • 解釈のベースは何よりもまず逐語訳。傍線部のニュアンスを混ぜるのは現代文も古典も一緒。
  • 漢文であればそれが使われている漢字からも分析可能。

今年の古文は内容が掴みやすく一読し終わるまでにも約7分程度でしたし、かつ話の内容もシンプルです。ただきちんと解釈していかないと足元が救われかねないので慎重に。一読中に見当をつけた問題もあったのですが、あくまで丁寧に問題を解いていくことを重視します。ここは得点源だろうからしっかり押さえないといけないのでね…。
肝心の設問も取りやすいのが多くて助かりました。その前年の古文が易化していたので今年は難化するのでは…?と思ってビクビクしていたので一安心でした。

そして続いてノータイムで漢文へ。リード文の情報無しを確認し、一読へ。こちらについても特に目立って難しいものではなく、一個一個冷静に分析していけば解けるレベルのものが多かったです。とはいえ漢文の解釈は普段からそこまで取り組んでいるようなものではなかったので、傍線部dの現代語訳などはかなり的外れなことを書いた記憶がありますが。とりあえず及第点が取れていることを確認し、時計を見ると開始から35分程度しかまだ経っていません。かつ点数も25点近くここまでで取れていそうだったので安心しつつ、最初の一文が気になっていた現代文へ。このあとどう展開していくかに注目でした。内容自体に興味が湧く程度には心の余裕はあったのかもしれませんね。

そして一読。なるほどなぁとカタルシス的余韻に浸りつつも気を戻し、問題に取り組みます。ちなみにメモの内容としてはこんな感じです。

– 現代文 –

  • 基本的な意識は、一文の理解→要素・領域の指定→それぞれ抽出すべき要素を踏まえつつ抽出→表現を踏まえて答案に
  • 一文のイメージ・解釈がキツいようなら、S・V・修飾部を分析。(大切)
  • 第4問(100〜120字記述)も一旦はまず傍線部だから、他の問題と特に意識は変えない。あとは2文に分けるなどして文の辻褄が合うようにし、「本文全体の趣旨を踏まえ」るのはそのあと。
  • 最終問は「読者に読み取らせたい部分」だから内容が希薄になってしまいがち。意識的に吸収していこう。

ちなみにこの現代文の文章、一読した感想を当時のメモから再掲しておきますね。

 まず全体的な内容として、近代あたりから「個人」という虚構の主体によって様々な格差を正当化させるようになったけど、あくまでそれは神や自然などの人間の域を超えた力による部分を意図的に捨象してきたにすぎないってことになるのかな?確かにそれが自由な個人の意思によって決められる「努力」の存在感を肥大化させているのかもしれないし、各々の元々の才能に対して無感覚になっていってる感じは確かにするな。

いやでも、近代のある意味「洗脳」が優劣の要因を「個人」に求めるようになっているのは事実だけど、受験だけを考えても超「個人」的(注:超自然的とかの「超」の使い方)な部分が結構はっきり露見してきてはいるけどね…。もちろん努力の力も偉大ではあるけど。うーん、深い。

さてここから問題を解いていきますが、案外内容自体はしっかり理解できていそうでも解答にまとめるのは難しいもので、時間こそ余裕でしたがあまりかっちりハマった存分に納得のいく解答は作れないんですよね…。それに当時の自分は「メリトクラシー」という単語に括弧書きで注釈(というか意味の補足)がついていたのを見逃していたので英単語のmeritocracyから意味をなんとか思い出したりとちょっと不安な場面もありました。そして肝心の第4問もまとめられる限り納得のいく解答に仕上げ、残り15分程度というところで一通り解答を一度終了します。その後は古文と漢文の解答を適宜修正したり、教室の様子を(不正行為と判定されない範囲で)見回したりしながら終了のアナウンスを待っていました。

そして、体感的に50点近く取れて結果としては満足、といった感じで調子の良いスタートを切っていきます。ちなみに結果としては開示点で48点でした。

昼休憩 11:25 〜 13:45

1日目の一発目、国語がある程度良い調子で終えることができて一安心する中、まず昼休憩の一発目に塾の国語の先生に「やれるだけやれました、50くらいは取れそうです」と報告を入れました。というか、終了直後の待機時間(答案回収など)が長過ぎて少々うんざりしていたところです。回収する時にそんな狭いところを通るくらいならもうちょい工夫をしたらどうなんだ、とか思ったりもしましたが。

さっさと飯にしようと考えていましたが、一度外の空気を吸いに行きたかったので外へ。自分と同じ学校から受けていた人はいなかったのですが、幸いにも塾で一緒だった仲間や知り合いなら数人います。彼らとLINEで少々言葉を交わしつつ多少散策。まあ結局のところ彼らには会えなかったんですけど。

そして教室に戻りご飯。朝セブンイレブンで買った申し訳程度の量のご飯で腹を埋め、多少Twitterを眺め…ようとも思いましたが解答論議が巻き起こってそうなので見ないことに。ここで気を落とそうもんなら大失態ですからね。

と、ここで数学の試験前にトイレで一度用を足しておこうと思ったのですが、マジでメチャクチャ人が多いです。先日の慶医受験で油断していたため、想像の5倍は人がいました。かなり長い時間待つ羽目になったので、今年受験する皆さんは本当に気をつけておいてくださいね。大学によるとは思いますが、一貫して気をつけておいたほうが自分のためです。

数学 14:00 〜 16:30(150min.)

さあ来ましたお得意のやつ。とは言っても、直前に受けて数学のあまりの解けなさに動悸で2日間の寝込みを誘発した東大最終本番レベル模試(実は受けていたが、数学で体調が悪化しリタイア)や盛大にズッコケた慶医1次を経て正直少し自信をなくしていました。本番レベルの話についてはまた追々しましょう。それもあって実はここで高得点をとにかく稼いでこようというつもりはさらさら無く、本当は無難に拾えるところをしっかりと拾って80点くらいを確実に取ってくる算段だったんですよね。

そうして試験開始。国語が調子良かったのでここで一回足元を確認し、ミスをなくすことだけをとにかく直前は頭の中で復唱していましたね。どんだけミス怖いんだかって感じですが、マジでこれで人生左右されるレベルなので皆さんも本当に気をつけましょう。数学のメモについてはこんな感じでした。

– 数学 –

  • 気持ちは「3完は確実に、そこからどこまで伸ばせるか
  • どの問題についても、答案にシャーペンを走らせるまでが大事。ここでいかに組み立てられるかが勝負。
  • この点数(最大限目標として100〜110を掲げていた)を狙う以上、少しのミスも許されない。複雑な計算はもちろん、易しい問題や解答進行で絶対に気を抜くな。
  • 易問を確実に選別する。なお、確率、通過領域系、複素数は割と取れるはずなので粘着しても良いかも。
  • 引き起こしやすいのは「計算ミス」「転写ミス」「条件逃し」「忘れ物」の4つ。これによって20点くらい左右されるので常に頭の中に置いておこう。
  • 微妙な部分は絶対に曖昧にしてはいけない。正確に吟味するように。また、必要な証明は必ず書くこと。
  • 5完くらい取ると調子に乗りやすいが、必ずどこかでミスっていると思え。あと残りで取れる点数より現理論上取れている点数の方が大事!
  • 最低ボーダーは80点。これを逃したら合格はないものと思え。とはいえ、高得点を取れなくてもしくらなければOK。
  • 一見テンプレの問題で手が止まったら実はもっとシンプルに解けるケースや工夫を要するケースが多いし頻出。積極的に初めの形を分析しよう。

ここに比較的力を入れていただけあって結構がっつり色んなこと書いてありますね。赤字については実際のメモにも赤で書いてありました。

試験開始早々、一通り問題を2分程度かけて見回し、今年の問題は何やら傾向が結構変わっていそうだぞとか複素数も確率も出ないのかとか思いながら順々に解いていこうといった感じで始めていきます。個人的には第1問のような問題は大学入試の問題としてあまりお目にかかることのないタイプの問題なので結構新鮮でした。第1問を誘導に乗ってすんなり終わらせ、続く第2問も実際に図を書いたりして雰囲気と答案構成をあらかた決めてから解き進め、問題なく2問とも完答まで至ることができました。論証に途中で手間取ったり、第2問を解く途中で場合分けが不十分だったのに気づいて一度修正しないといけなくなったりもありましたが、結構問題を解いている時にはなし崩し的に攻略している感じがして心理的余裕を持って取り組めていましたね。

ここまでで30分程度、かなりいいペースで点数を確保することができ、心理的には相当な余裕がありました。そして解答用紙の広い問題pt.1の第3問に挑んでいきます。順当に誘導と計算で解き進めましたが、⑶で媒介変数の積分を覚えているかどうかかなり不安だったため、一度落ち着いて冷静に考え直すためにもここは後回しに。空間図形の第5問に取り組んでいきます。ここに関しては東大によくあるタイプの求積問題なので確実に押さえたいところ。すんなりと最後の答えまでありつくことができました。そして時計を確認すると1時間程度経過しただけでした。意外と解くペースが速いことに自分でもびっくりしつつ一度周りの様子も見ながら気持ちを再び最初に戻します。

というか、結構いろんな人いるんですよね。試験会場をぱっと見た感じだけでも歳がそこそこ行ってそうな人とかもいますし、大学ってそういう年代含めて今までより多様性に富んだ世界なんですよね。そして完璧にゾーンに入っていたのでまーったく気付いていませんでしたが、1時間ちょっと経過した時点で3完1半なのは冷静に考えてもかなりいいペースなんじゃないのかと。今までにここまで調子良かったことはないです。とはいえここで慎重になり、一度見直しに入ります。
すると第5問の最後で案の定間違えています。危ない危ない。

その後、明らかに難しそうな第6問を中間値の定理による論証を丁寧に行なって⑴だけさらって、第3問の残りを改めて冷静に解き直し、最後に第4問に挑みます。第3問の計算が確実さをとにかく追求してかなり時間をかけて取り組んだ覚えがありますね。そして第4問は整数と整式に関する問題ですが、この問題に関しては完全に自分の勘が冴えていたのもあって、⑵までを確実にさらっていけました。ここまでに大体115分強です。その後は特に点数をそれ以上にガッツリ伸ばすことが難しそうだったのでこれまでの点数が確実に取れているかしっかり検算等を重ねながら残りの時間を過ごし、試験終了です。結局第6問の⑵についてはあまりどうにかなりそうな感じはしませんでしたね…。

以上、ここまでで体感100点程度取ることができたのではないかという感触のまま一日目の試験を終えました。結局結果は97点、思い通りの結果で閉めることができました。最後の最後でしっかり数学の結果を出せて良かった…!

1日目終了、後半へ続く…

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