ryu.です。
記念すべき初の記事ということで、今回から参考書について色々と紹介していきます。
注意ですが、僕自身も触っていない参考書もありますしここに書いてある内容も僕の価値観が混ざってますので、自分で書店などで手に取ってみるのが一番だという前置きをしておいて早速紹介に入ります!
初回の今回はまず数学編ということで、僕が使ってた参考書はこんな感じです。
〜メインルート〜
1.Focus Gold
【使用時期:高1〜高2夏】
左からⅠ+A、Ⅱ+B、Ⅲ。青チャートと違って問題と解答が完全に別になってるのが地味に便利。
青チャートに並ぶ優秀な網羅系問題集。基礎中の基礎から高難度な解法まで幅広く身につけることができます。正直なところ、青チャートとレベルは同じくらいなのでどっちでもいいです。
ここの用途としては基礎的な(注:難関大の問題に至る上での基礎)解法を身につけることです。
ただ網羅系問題集全般に言えることですが、生半可な気持ちで行くと量がアホほど多いので挫折してしまいかねません。まあこれくらいで飽きていては何ができるのか、という感じではありますけどね笑
ただし、Focus Goldの後ろにあるチャレンジ編はこの段階でできなくてもいいと思います。あれはマスター編(本編)を終えたとしても初見で解くのもしんどいレベルの問題ばかりですし…
Focus Gold 4th Edition 数学I+Aはこちら
Focus Gold数学2+Bはこちら
Focus Gold数学3はこちら
なお、Focus ζや黄チャート、赤チャートもやらなくていいです。中には、青チャートの後に赤チャートを取り組もうとする人がいますが、実は赤のレベルも大差ない(高レベルな問題が高いだけで基礎的な部分はほぼ同じ)のでわざわざやらなくていいとだけ忠告しておきます。また、LEGENDなど他の網羅系もあるものの基本一緒だとは思いますが、自分は中身を見てはいないのでそれについては保証しかねます。
2.1対1対応の演習
【使用時期:高1〜高2夏】
順に1、A、2、B、3(微積)、3(曲線・複素数)。デザインが大数のそれ。
こちらはFocusなどとは違い結構薄め。とはいえレベルは向こうと同じくらいです。内容も被りが出てくるのでこちらは自分は詰め込んだ知識の確認および補強に用いていました。薄いながらも必要な演習量は十分に確保できる参考書ですが基礎詰めをこれでやるには物足りない感じはありますね。解説が多少薄いのがやはり否めませんからやはり基礎の獲得は別のものがいいです。また各章の最後にまとめてハイレベルなコラムがついてますので数学が好きな方は読むとさらに知識が深まると思いますよ。
Focus Goldと同時並行という感じでしたね。より正確にはその段階が終わった段階でFocus Gold→一対一対応という進め方です。
1対1対応の演習/数学1 新訂版 はこちら 1対1対応の演習/数学A 新訂版 はこちら
1対1対応の演習/数学II 新訂版 はこちら 1対1対応の演習/数学B 新訂版 はこちら
1対1対応の演習/数学3 微積分編 はこちら 1対1対応の演習/数学3 曲線・複素数編 はこちら
3.ハイレベル数学の完全攻略
【使用時期:高2夏休み〜高2冬】
ここまでは主に解法暗記でしたが、いよいよそれでは厳しいレベルの問題が登場してきます。そもそも数学では同じ問題が登場することは余程のことでなければ無いわけですので、自分で解答を組み上げる力をここから養っていきます。
他の参考書と違って問題へのアプローチ部分にフォーカスを当てている分、数学の参考書の中でも異色を放っています。
さらに1A2B編では44問、3編では41問と問題数こそ少ないですが、一問一問からかなり濃厚な知恵が得られるので思った以上にボリューム満載です。
内容を一部紹介します。例題の解答に割かれるスペースは実は少ない。
系統ごとの定石はもちろん、問題ごとに関連した取り入れるべき知識も豊富なので数学の問題の見方がグッと変わると思います。ここにスムーズに繋げるために基礎をしっかり組み立てておきましょう、ということです。個人的に一番オススメです。ここで書ける内容はかなり希薄ではありますが、ぜひお試しあれ。
なお、使用時期は高2夏から高2終わりくらいまでです。
4.上級問題精講
【使用時期:高2冬〜高3の5月終わり】
ここからは思考力を発揮しつつ磨きをかけていきます。難関大の問題なども多く登場するので一筋縄ではいきませんよ。問題も少し多く、分野ごとに分かれているとはいえ様々な範囲の知識をフル活用しつつ解くのですがテンプレ解法の集積ではきつくなってくる、いわゆる「数学」の入り口です。解けて欲しい問題の集合なので、難関国立受験者はこのくらいまでできれば心強いです。
自分の使用時期は高3の夏までです。
- 作者:長崎 憲一
- 発売日: 2015/07/13
- メディア: 単行本
- 作者:長崎 憲一
- 発売日: 2015/10/19
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
5.ハイレベル理系数学
【使用時期:高3の6月〜高3センター前】
ここからは異次元の領域です。東大京大クラスで安定した点数を取りたい人がやればいいレベルです。問題自体の難易度も必要な知識も格段にこれまでよりレベルが上がります。
ハイレベルな問題を解く上である程度必要になる考え方などがかなり網羅されており、その分だけ量がえげつないです。かなり頻繁に復習をしないとすぐ頭からすっぽり抜けていきます。
- 作者:三ツ矢 和弘
- 発売日: 2013/07/01
- メディア: 単行本
5.5 .やさしい理系数学
なお、これの下位互換に『やさしい理系数学』という参考書がありますが、こちらは内容はそのままに難易度が抑えられてるそう(僕はやったことないです)なので、ハイレベル理系数学が必要ないという方は上級問題精講と同じタイミングでこちらをやるのも手だと思います。
なお、「やさしい」 とありますがはっきり言って詐欺です。普通にこのタイミングでこれを勧めている時点でお察しですが。
- 作者:三ツ矢 和弘
- 発売日: 2013/07/01
- メディア: 単行本
6.入試数学の掌握
【使用時期:高3夏〜東大二次直前】
通過領域はかなり細かく書いてある。あと結構ノリが軽い。
形式としてはハイ完(3つ目) と似ています。基礎知識を確認しつつ難問にあたる上での鉄則や思考のやり口まで必要な知恵を身につけられます。
赤は問題の分析の仕方、青は通過領域関連(ここは東大受験生には本当にオススメ!!)や論証武器の決め方、一意に定まる系の問題への当たり方など細かい部分について、緑は図形問題(京大受験者向け)と誘導の使い方についてです。
赤青緑の三色で役割が違う上に詰める知識もかなり多いですので、これをやる段階だと時期的にオーバーワークになりやすいので気を付けましょう。自分はハイレベル理系数学と同時並行で高3夏から冬までやっていましたがハイレベル理系数学の方は手薄になってしまったので心残りですね…。
あと行列があったり旧課程向きなので適切な取捨選択が必要です。
テーマ別演習① 入試数学の掌握 総論編 (YELL books テーマ別演習 1)
- 作者:近藤至徳
- 発売日: 2011/09/20
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
〜サブルート〜
7.麻生の解法 実戦!微分・積分
微積の基礎固めにはかなりもってこい。ただ入手経路が厳しい。
自分が微積の基礎固めに利用していた参考書です。範囲を絞っているだけあってかなり詳しくかつ分かりやすく、細かいことまで説明されています。ただ、既におそらく絶版になっているので書店などで購入するのは厳しいかと思います。
かなりレベルの高い内容(傘型積分など)まで扱っているので、チャートやFGなどであらかた基礎が固め終わったくらいの人向けです。
なお、一応ですが数Ⅱの微分も網羅しているとはいえ数Ⅲ部分がメインなので完全に理系向きです。
麻生の解法実戦!微分・積分―試験で点がとれる (大学受験V BOOKS)
- 作者:麻生 雅久
- メディア: 単行本
8.教科書だけでは足りない大学入試攻略 複素数平面
表紙のデザイン良い。このシリーズは学校で配られたこれしかやっていませんでしたが、上の麻生の微積と同じく、範囲が絞られている分だけ内容が濃密です。
ただし、こちらの方は解法に至るまでの考え方の解説がかなり薄い割にかなり難易度の高い問題まで出てくるので、レベルの高低差を加味するとあまりオススメは出来ないかな、という印象でした。とはいえチャレンジ精神のある方はぜひ挑んでみてもいいかもしれません。
教科書だけでは足りない大学入試攻略複素数平面 (河合塾シリーズ)
- 作者:西山 清二
- 発売日: 2018/03/01
- メディア: 単行本
その他僕がやっていないもの
ここからはよく使用される問題集や参考書について見ていきます。書店でサッと目を通したくらいなので、内容の信憑性は落ちますが…。
9.数学重要問題集ⅠⅡⅢAB(理系)/ⅠⅡAB(文系)
一般的に数学受験者の御用達とも言われているのではないでしょうか。
ですが個人的にあまりオススメはしません。難易度や問題内容こそ青チャートやFGと同じくらいのレベルなのですが、向こうと違って「問題集」である以上解説が少し薄いかなという印象でした。ぶっちゃけ量が多いのをおいておけば青チャートやFGで十分だと思いますね。
実戦数学重要問題集ー数学1・2・3・A・B(理系) 2019
- 発売日: 2018/11/01
- メディア: 単行本
- 発売日: 2016/11/01
- メディア: 単行本
(注:重要問題集は毎年更新されるので書店で最新版のを購入する方がいいです。実際内容はほぼ変化しないのですがね…)
10.理系/文系数学の良問プラチカ
こちらも有名ですね。自分の友達(春から東大文二に進学)は文系のものを使っており、彼からも色々と話を聞いてきました。
理系の方は1A2Bと3に分かれていますがレベルが全然違います。1A2Bの方は本当に基本的問題の寄せ集めですのでやらなくていいです。青チャートの星4に届くレベルすらほぼ出てきません。一方それに対して文系の方ですが、最難関大学の問題がたくさん登場し、当然難易度も別格です。文系であれば最難関クラスの参考書ですし、理系がやっても普通に苦戦します。青チャートやFGが終わったくらいでは少し厳しいかもしれませんが解説もしっかりしているため、力をつけるには申し分ない参考書です。
ですので、文系と理系3をやるのが個人的には1番いいと思います。
『文系数学の良問プラチカ/数学1A2B』はこちらから
『理系数学の良問プラチカ/数学3』はこちらから
11.新スタンダード演習/新数学演習
大学への数学シリーズの問題集。レベルとしては、前者の方は一対一対応の少し上くらいで、後者の方はやさ理〜ハイ理の間くらいの印象です。
月刊大学への数学をやっている方はわかるとは思いますが、レベルとしては申し分ないのですが解答解説が雑なのが個人的にかなり気になります。自分でそこを補完できる粘り強さがあるのであれば力になってくれる参考書だと思います。
なお、新数学演習の方はかなり難易度の高い問題が挟まれているので、先生などに聞きに行ける環境を用意しておくのもアリですね。個人的には新スタンダード演習は他でもいいかなとは思いますが、新数学演習はハイ理の代用やハイ理、掌握への繋ぎとしてもアリなのではと思います。
『新スタンダード演習』はこちらから
『新数学演習』はこちらから
(注:重要問題集と同じくこちらも毎年更新されるので書店で最新版を購入するようにした方が良いと思います!)
12.ハッとめざめる確率
ラストになりますが、確率特化の参考書です。
「同じものでも分けて考えろ」といった確率問題のイロハを理屈から詳しく書かれており、分野ごとのものとしてもかなり優秀だと感じました。確率がイマイチ分からないという方はもちろん、確率を稼ぎにしたい方にもおすすめです。あと解説が丁寧ですね。ただそこそこの厚さがありますのでもしかしたら内容が冗長になっているかもしれませんのでご注意を。難関大でも頻出のテーマですのでやっておくに越したことはありませんが。
〜参考書ルートまとめ〜
以上をまとめると大体こんな感じですかね。かなりアバウトではありますが…。上から下へ、左右は適当です。
とはいえ結局参考書は人によって評価が分かれますし、自分で手に取って見てみるのが一番ですけどね。
最後に一つ…
よく質問箱などで聞かれるのが、
「上の例題だけで大丈夫ですか?」「巻末についてる問題までやるべきですか?」
これはもう一択、絶対やれる部分はやりましょう。一通り解いておくに越したことはありませんし、向こうも全く同じ解法で数式や文字を変えただけのようなスペース稼ぎはしません。必ず何かしら新たに吸収できる部分がありますし、特に例題後の演習題については解法の確認という意味でもやっておきましょう。ちなみに、これは全ての参考書をやる上で共通して言えることですので気をつけてください。
あとは、
「計算過程を書いたり論述をわざわざ書くべきですか?」
とかですね。これも書いた方がいいです。練習にもなりますし。自分はこれを自然にやっていたのでわざわざ記述用に練習をみたいなことをする必要もなかったですし、何より論理を自分で書いてみることで自分が流れや理屈を分かってその答えにたどり着けているのかどうかにも気付けます。
以上になりますかね、長くなりましたが活かしていただけると幸いです。また、要望があれば随時追記していきます!繰り返しになりますが、あくまで僕一個人の考えだということは念頭に置いておいてくださいね!
コメント