ryu.です。
最近ピアノの練習のせいで若干腱鞘炎になりかけてます(笑)今回は理科編の第二回ということで、化学の参考書を紹介していこうと思います。こちらも物理と同様、高二からの勉強なのでやっている参考書の量が少ないこと、そしてあくまで自分の価値観であることをご了承下さい。それでは見ていきましょう。
※6/14 参考書の使用時期について各々言及 + 未使用参考書については別に記事にします
僕のやった参考書
1.教科書
【使用時期】高1春〜高3受験期
物理の方でも書きましたが、やはり教科書は大事です。基本的にここからしか出ませんし。
使い方としては、初学の段階で進めていくために使うのと後から基本事項を確認する際の辞書がわりに、といった感じですね。各分野とも、わかりやすくあらかたの基礎が書かれており、何回も読み直すことで新たなことも見えてきますので、どの段階においても有用になる一冊だと思います。
ただ、説明がさらっとしている(というより広くてそれなりの深さ)ので、わからない部分を聞きに行けるような環境は必要そうです。
2.化学の新研究
【使用時期】高2春〜高3受験期
こちらも化学の勉強の際には必須と言われるほど定番の参考書だと思います(独学であればなおのことです)。先述の教科書に比べて範囲も内容も幅広く、至る所までその知識の理屈が解説されています。マジで細かい。
使うとなれば、やはり問題を解く際や難易度の高い範囲を履修する段階での辞書がわりにするのが最も良いと思います。一つ一つの題材が丁寧でしっかりしているので、わからない部分の解消に大いに役立つことでしょう。様々な問題で出てくる要知識問の知識などのカバー範囲も広いですし、興味と余力のある人は要所要所のSCIENCE BOX(俗にいうコラム)も読んでおくと良いかも。
当然、ここは細かすぎるなと思った部分については切り捨てても構いませんが、より精密な理解に役立ってくれるのも事実だと思います。
(訂正:一例にあげた混成軌道について、想定より多くの大学及び学部入試にて出題歴があるようです。問題全体にわたる、かつ合格点を取るのに必要であるケースは過去の京大くらいでしか確認できていませんでしたが、今後見つかることも十分考えられますので訂正してお詫び申し上げます。依然として高度な内容が多いので、志望大学の情報を各自で参照するなど適宜取捨選択をお願いいたします。)
- 作者:卜部 吉庸
- 発売日: 2018/12/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
3.セミナー化学基礎・化学
【使用時期】高2春〜高3春
基礎固めにうってつけ。典型的な基礎問題はこれにほぼ全て載っています。
問題数も多く守備範囲も広いので、基礎的な解法はあらかたこれで身につくことでしょう。一問一問の解説も丁寧なので初学でも取り組み易いのですが、基礎部分のまとめについてはそこに特化したものでもありませんし、先述の二つを参照した方が良いかなと思います。あくまで授業に合わせて演習量の確保、といった感じで。
難易度のレベルも幅広く、十分なステップアップを図ることも十分に可能です。基礎の段階とはいえ、かなり難しい問題もちょくちょく出てくるのでそこで立ち止まった際も粘り強くあったて行ってください。というか、基礎例題・問題と発展例題・問題のレベルの差が大きい部分が頻繁に出てくるのは普通に注意点です。
各章末のモノクロページについては、各自でやるか決めてもいいかなと思いますね。このレベルなら後にも出ますし。
- 作者:第一学習社
- 発売日: 2020/01/01
- メディア: 単行本
4.実戦 化学重要問題集
【使用時期】高2梅雨期〜高3春
こちらも基礎固め用ですね。ただこちらのほうが若干レベルと問題の癖の強さが高いか。
ほとんどセミナーと似たような説明になってしまうので向こうとの違いだけ説明しますと、高難易度の問題のレベルが高いです。というよりも、より発展的な知識の活用を求める問題が多いかも(緩衝溶液のあたりとか)。難関大で見られるレベルまで知識を固めるのであればこちらを(も)やりましょう。
解説も基本丁寧で、問題も様々な面で演習・ステップアップに適しています。繰り返し何度も解くことで基礎解法や知識を身につけていきましょう。非常におすすめです。
- 発売日: 2019/11/01
- メディア: 単行本
5.化学の新演習
【使用時期】高3春〜高3冬
化学の新研究の姉妹書という扱いになるのかな?難関大レベルに登場する問題の網羅性が非常に高い問題集であり、そのレベルの受験生ならやっておいたほうがいいかなと思います(他をあまりに知らなさすぎるので、そう思っているだけですが)。当然、ある程度の基礎ができてからでないと手も足も出ないと思いますが。
また、この参考書の特色として、解説の豊富さがかなり大きいです。ここを眺めるだけでも価値があるかなというくらい。全221ページの隅々に、問題に関連した補足知識(これも価値がある)も含め、莫大な知識が散りばめられています。ただ問題の難易度が幅を利かせるものに関しては、それでも理解がきつい部分もあると思いますので、一問一問の取り組みの徹底を意識してください。
なお、2.の姉妹書という面もあり、使う知識がかなりニッチなものもありますので気をつけてください。
- 作者:卜部 吉庸
- 発売日: 2013/11/01
- メディア: 単行本
6.有機化学演習
【使用時期】高3夏〜高3冬(頻度は稀)
有機化学(高分子含む)に特化した参考書及び問題集。
構成として、第一部が知識のまとめ編、第二部が演習編となっています。有機化学を得意にする人向けですが、一度基礎を固めてからでないと厳しいかなというのが正直なところで、改めてこれをやろうとする時にはすでに知識は十分である場合も考えられますので気をつけましょう。
必要な知識はほぼ完全にカバーされているので、これをやっておけば有機化学の知識については問題ないくらいに仕上がりますので、これ以降のもの(100選や過去問など)で演習を積んで行く方向で問題ないと思います。
- 作者:石川 峻
- 発売日: 2014/01/01
- メディア: 単行本
なお、有機化学の進め方については、こちらの過去記事も合わせてご参照ください。 (特に独学の方!!!!)
参考書ルート
化学のフローチャートは上のようになります。
基本的に物理と同じく、基礎の段階を重視することが重要です。ある程度進めたのちも、基礎的な知識を深める部分も大事になってきますよ。焦らず少しずつ実力をつけていきましょう。また、問題を解く上でも、思ったより単純なことがたくさん絡み合って複雑化しているだけなので、いかにその数量処理を素早く簡単にできるか、そしていかに正確に問題文中の現象や実験を把握できるかの二点を意識していくといいと思います。
それぞれの使用時期に関してですが、高二から化学の履修が始まった関係でかなり遅く(とは言っても授業のペース自体は早めではあった)、フローチャートの基礎にあたる部分を高二の4月から11月ごろまで、標準にあたる部分を高三の5,6月までに、そして新演習の応用部分を含め全体をその後仕上げていった感じになります。人によっては(というかむしろここまでを推奨)100選や同程度の問題集までやっておくことでより合格に向けて確かな土台になると思います。
最後ですが、化学は計算量も多く把握や立式も大変で敬遠してしまいがちですが、現象や法則を自分で噛み砕いて理解し、知識体系として作り上げていくことで次第に見えてくると思います。そのあたりを意識して取り組んでいって欲しいです!
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