だから僕はピアノを辞めた

ぼやき

考えたってわからないし
青春なんてつまらないし
辞めた筈のピアノ、机を弾く癖が抜けない

ー ヨルシカ『だから僕は音楽をやめた』

そんなわけで大学に入った後、暫くしてピアノを弾かなくなってしまったryu.と申します。

正直に言うと、私はピアノ曲を聴くのは好きでしたが、ピアノにあまり深く関わっていたわけではありません。始めた当初はそんなに好きではなく練習も真面目に取り組む方ではありませんでしたし、今も弾くことは殆どありません。

しかし、かつて一時期だけもの凄くピアノに心酔していた時期があります。
そう、受験期〜コロナ自粛期です。
今や自分でも信じられませんが、勉強や孤独によるストレスで心が荒んでいた中、家の中ながらそれを発散できる心の拠り所こそがピアノだったのです。幼き頃の練習に不真面目だった私の奏でる音色はとても不恰好で聴かせられたものではありませんでしたが。
定期試験前に意味もなく掃除に励む中高生のように、受験が近づくにつれその心酔度はより一層強さを増していきました。

思い出の楽曲

そんなピアノには割と不真面目な私でしたが、そんな中でも思い入れのある曲があります。ちょっと長くはなりますがよければお付き合い下さい。
ピアノソナタ第14番嬰ハ短調 作品27-2
『月光』という愛称で知られるベートーヴェンのピアノソナタです。

ピアノに対してどのくらい触れる機会があったかで挙げられる印象的・特徴的なフレーズが異なってきそうなこの曲ですが、中高生の間で二度この曲に親密に触れる機会があり、以来思い出の曲として堂々と私の心の中に鎮座しているのです。

Episode 1 : 中学3年時の文化祭劇

私の通っていた中学校の文化祭はいわゆる「祭」のような感じではなく、どちらかというと「発表会」に近い雰囲気でした。最高学年は「戦争・平和に関する演劇」を出し物としてやるという当時の風潮に乗っかり、『月光の夏』という劇をやることになったのです。
リンクを踏んでいただければあらすじはわかるかと思うのですが、なんと主人公の海野として劇中で『月光』の第一楽章を弾くことになったんですよね。第一楽章の難易度自体はぶっちゃけ屁でもないのですが、最高学年ということもあり学校行事自体に学年全体で思い入れがあったのでたくさん練習もしましたし、劇の通しの中で先生に叱られながら(曲や劇の雰囲気も相まって)陰鬱な気分で演奏をすることも少なくはありませんでした。
本番は劇も演奏もまあ納得いくくらいには上手くできたので良かったです。

まあ他にもホールの中、劇中で一人アカペラで『ふるさと』を歌ったりなどあったのですが、それは置いておきましょう。
ピアノだけに焦点を絞るとやはり次の思い出の方が際立ちますね。

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